大卒人材は、専門家としての採用になるので、どのような仕事に対して、どのような能力や経験を持った人材を期待しているのかを明確にして、その内容を文書にして公表することが必要になります。そのような文書を、「職務記述書」と呼びます。この職務記述書に記載された仕事の責任範囲と、その仕事に従事するために必要な知識や経験の内容に基づいて、給与が決定されます。従って、同じ仕事に従事する二人の専門家の場合、その所属する部門、仕事、責任に違いがなければ、二人の給与は基本的に同じになります。社内における勤続年数や、出身大学等による違いはありません。このような賃金体系を同一労働同一賃金制と言います。日本企業では、給与額は、職務の内容よりも、企業での勤続年数を優先するため、同一労働同一賃金ではありません。日本企業では、全く同じ仕事に従事する大学卒業者の二人の従業員の場合、一般的に勤続年数の多い従業員の給与額は、終身雇用、年功賃金制のため、勤続年数の少ない従業員の給与額よりも多くなります。
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